「週刊三里塚」1月15日号が、米軍現地司令官の正直な言葉を伝えている。
「07年12月31日、イラク駐留米軍のG・スミス海軍少将は、記者会見で『治安作戦の成功にもかかわらず、イラクには米軍にとって安全なところはない』と述べた。1年間のイラクレジスタンスとの戦争で、米軍が敗北を自認した瞬間である。米軍は07年に大規模な治安作戦を3回行ったが、ついに失敗したということだ」
多大な犠牲を払って行った治安作戦の総括が上記の言葉なのである。しかし米帝は英帝のように負けて引き揚げはしない。スンニ派部族を懐柔し、武器を渡し「アンバル州覚醒会議」を設立した。これはシーア派との対立をけしかけ、イラク分断支配を策するものだが、この武器が、米軍にも向けられる日がくることは想像に難くない。米軍自身もそれを予感しているから大砲や戦車のような大型武器は渡していない。
1月14日付毎日新聞は「昨年 米兵死者最悪に」という見出しで伝えている。
「01年に米国が始めたアフガニスタン戦争の戦闘行為に伴う昨年1年間の米兵死傷者数が、843人(うち死者83人)と過去最悪を記録した。一方03年3月開戦のイラク戦争の戦闘における昨年の米兵死者も762人と過去最悪となった。」
1月16日付朝日新聞は「米軍、アフガン3200人増派」の見出しで伝えている。
「米国防総省のモレル報道官は15日の会見で、反政府勢力タリバンが活発化して治安悪化が続くアフガニスタンに対し、海兵隊3200人の増派をブッシュ大統領が承認したと明らかにした。現在展開中の米軍は約2万7千人で、約1割強の大規模増派となる」
私たちの願いは、一日も早くイラク戦争を終わらせることだ。アメリカ軍が撤退して満面笑顔の子どもたちの写真を展示したいと思っている。そのために、もっともっと戦争の真実を伝える必要があると考えている。この2008年、これまで以上に訴えを広げていきたい。多くの皆さんの協力をお願いする。